自己愛性パーソナリティ障害の精神分析
精神分析は、自己愛性パーソナリティ障害治療の中核となるものです。
自分という存在について深く掘り下げて考え、問題点を明確にしなければ、問題を克服することが
できないからです。
精神分析の最大の目的は、「究極に正直な自分の姿に直面」することだと思います。
では、どうやってスタートさせればいいのでしょうか?
例えば、医師が「何故他人を大切にできないの?」と聞くと、初めのうちは「自分のほうが大事だから」
としか答えられないかもしれません。
しかし、「じゃあ、何故そんなに自分が大事なの?」と聞かれると、恐らく言葉に詰まるでしょう。
それまでその患者は、何故そんなに自分が大切かまで、考えたことがなかったからです。
このように、一つの疑問を掘り下げるために、更に同じ事柄に対して疑問を追加しながら、問題をどんどん
掘り下げていきます。
自分では思いつくことに限度がありますから、そこは医師がフォローしてくれます。
医師の問いかけに対して、どんどん答えていくことで、自分が何のために自己分析をしているのか、
段々わかってくると思います。
自己愛性パーソナリティ障害の患者は、常に現実逃避願望にかられていました。
ですから、これは本当にしんどい作業であるはずです。
しかし、自分が抱えている問題の核心に迫り、勇気を出して乗り越えることが、実は何よりも必要な
ことなのです。
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