強迫性パーソナリティ障害(Obsessive-Compulsive Personality Disorder)
強迫性パーソナリティ障害は、まず初めに「強迫性障害」とは違うもの、ということを理解して
いただきたいと思います。
パっと見ると、類似障害なのでは?と思われがちですが、「強迫性パーソナリティ障害」と
「強迫性障害」は、異なるものです。
強迫性パーソナリティ障害の場合、完璧主義が過剰になりすぎて、生活に支障が出るような傾向が
あります。
自分で決めたルール、自分の予定などにこだわり、完璧にそれを守ろうとするために、著しく柔軟性が
欠落してしまうのです。
また、自分が決めたルールよりも、もっといいものがあっても、ルール変更ができません。
あくまで我流に固執します。
「自分はこうやって生活していく」というものが明確になりすぎ、それに対して、少しでも例外を
作れないのです。
一方、強迫性障害は、「わかっているけどやめられない」という強迫観念から来る障害です。
一度の歯磨きで大丈夫であるはずなのに、「念には念を」という心理に縛り付けられ、結局5回も6回も
歯磨きをしてしまいます。
心のどこかで、潔癖すぎであったり無駄であるとわかっていても、それを止められないのです。
これは、強迫性パーソナリティ障害に見られる完璧主義とは異なります。
さて、強迫性パーソナリティ障害の話に戻りますが、完璧主義を崩せないことが弱点となり、
自分のルールを乱そうとする対人関係を全て避けようとします。
最終的にはそれが引きこもりを招き、うつ状態にまで発展する可能性もあります。
※ 診断基準については、こちらをご覧ください。
→ 強迫性パーソナリティ障害診断基準(PDFファイル)
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