パーソナリティ障害の診断基準
パーソナリティ障害の診断方法は、幾つかあります。
最も有名なものは、米国精神医学会(以下APA)が提示している「DSM」というものと、
WHO(世界保健機関)が提示している「ICD」というものです。
「DSM」は、APAが定期的に出版する「精神障害の診断・統計のマニュアル」のことで、
「ICD」は、WHOが国際的な統計を元に公表している診断基準のことです。
精神医学で何かの診断基準を求める時に、その世界基準になっているものが、これら二つのものです。
ICDやDSMは、パーソナリティ障害以外の精神疾患の診断基準としても利用されます。
但し、DSMは、米国でまとめられたものです。
当然ながら、世界各国の歴史的・文化的背景が異なれば、おのずとその診断基準も変えなくては
なりません。
日本でも、何人かの精神科医が、独自に診断基準を設けている場合があります。
ここでは、DSMの診断基準を用意しましたので、興味のある方は試してみてください。
→ パーソナリティ障害診断基準(PDFファイル)
但し、こういった診断基準をもって、全てのことがわかるわけではありません。
確定診断を下すには、何よりも、医師との意思疎通により、具体的な症状を伝えることが肝心です。
DSMやICDは、あくまで診断基準のひとつに過ぎません。
パーソナリティ障害のような精神疾患は、採血でマーカーを取り、簡単に確定診断を下せるものではなく、
目に見えない症状から、徐々にその問題の実態を把握していくのです。
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